「ダイエット中は何をどれくらい食べればいい?」
これは、ダイエットを始めた方からよく聞かれる質問の一つです。
糖質制限をした方がいいのか。
夜は炭水化物を食べない方がいいのか。
プロテインを飲んだ方がいいのか。
脂質はどこまで減らせばいいのか。
ダイエットに関する情報はたくさんありますが、細かな方法を考える前に、まず押さえておきたいポイントがあります。
それが、
「カロリー収支」と「PFCバランス」
です。
ダイエット中の食事は、すべてを完璧に管理する必要はありません。
まずは「何を優先すべきなのか」を知ることで、食事をシンプルに考えられるようになります。
ダイエット中の食事で、まず意識したいこと
ダイエット中の食事を考えるとき、大きく2つの段階に分けて考えることをおすすめします。
① カロリー収支を整える
まず最も重要なのが、摂取カロリーと消費カロリーのバランスです。
② PFCバランスを整える
その次に、摂取するカロリーの中身、つまりたんぱく質・脂質・炭水化物のバランスを考えます。
この順番を理解しておくと、「何を食べれば痩せるのか」という情報に振り回されにくくなります。
最優先は「カロリー収支」
ダイエットを考えるうえで、まず理解しておきたいのがカロリー収支です。
カロリー収支とは、
「食事などから摂取したカロリー」と「身体が消費したカロリー」の差
のことです。
例えば、
摂取カロリー < 消費カロリー
となる状態が続けば、体重は減少する方向に進みます。
反対に、
摂取カロリー > 消費カロリー
となる状態が続けば、体重は増加する方向に進みます。
つまり、ダイエットをするうえでは、
「何を食べるか」だけではなく、「1日・1週間を通してどれくらい食べて、どれくらい消費しているか」
を見ることが大切です。
カロリー収支を整える方法は2つ
カロリー収支を調整する方法は、大きく分けると2つあります。
① 摂取カロリーを減らす
例えば、
・食事量を少し減らす
・高カロリーな食品を摂りすぎない
・間食を見直す
・甘い飲み物を減らす
・調理油やドレッシングなどを見直す
といった方法があります。
ただし、「できるだけ食べない」という考え方ではありません。
必要な栄養を確保しながら、無理のない範囲で摂取カロリーを調整することが大切です。
② 消費カロリーを増やす
もう一つは、身体を動かして消費カロリーを増やす方法です。
・筋トレ
・ウォーキング
・有酸素運動
・日常生活で歩く時間を増やす
・階段を使う
など、方法はさまざまです。
「食事を減らす」だけではなく、「身体を動かす」こともカロリー収支を整える方法の一つです。
ただし、「カロリーを減らせばいい」わけではない
ここで注意したいのが、
「それなら、とにかく食べる量を減らせばいい」
という考え方です。
極端に食事量を減らしてしまうと、必要な栄養素を十分に摂れなくなったり、トレーニングの質が落ちたり、空腹感が強くなったりすることがあります。
また、極端な食事制限は、長期間続けることも難しくなります。
ダイエットでは、
「短期間で体重を落とすこと」だけを目標にするのではなく、「無理なく続けながら身体を変えていくこと」
も大切です。
そこで重要になるのが、次の「PFCバランス」です。
次に意識したい「PFCバランス」
PFCとは、三大栄養素である
P=Protein(たんぱく質)
F=Fat(脂質)
C=Carbohydrate(炭水化物)
の頭文字を取ったものです。
同じ1,800kcalを摂取する場合でも、何からそのカロリーを摂るかによって、食事の内容は大きく変わります。
それぞれの役割を見ていきましょう。
P:たんぱく質
たんぱく質は、筋肉や皮膚、髪など、身体を構成するさまざまな組織の材料となる栄養素です。
ダイエット中は、体脂肪を減らしながら、できるだけ筋肉量を維持することも重要になります。
そのため、たんぱく質を十分に摂ることは、ダイエット中の食事を考えるうえで重要なポイントです。
代表的な食品には、
・鶏肉
・豚肉
・牛肉
・魚
・卵
・大豆製品
・乳製品
などがあります。
F:脂質
脂質も身体にとって必要な栄養素です。
ホルモンや細胞膜など、身体のさまざまな機能に関わっています。
一方で、脂質は1gあたり9kcalと、たんぱく質や炭水化物よりも高いエネルギーを持っています。
そのため、脂質の多い食品を無意識に重ねていくと、摂取カロリーが増えやすくなります。
例えば、
・揚げ物
・脂身の多い肉
・バター
・マヨネーズ
・ドレッシング
・ナッツ類
などは、量によってはカロリーが高くなりやすい食品です。
だからといって、脂質を極端にカットする必要はありません。
「必要な量を確保しながら、摂りすぎない」
という考え方が大切です。
C:炭水化物
炭水化物は、身体を動かすための重要なエネルギー源です。
代表的な食品には、
・ご飯
・パン
・麺
・いも類
・果物
などがあります。
ダイエットでは「炭水化物を抜けば痩せる」というイメージを持っている方もいるかもしれません。
しかし、
炭水化物そのものが「太る食品」というわけではありません。
重要なのは、1日の摂取カロリーや全体の栄養バランスです。
トレーニングをしている方であれば、身体を動かすためのエネルギー源として炭水化物を適切に摂ることも大切です。
ダイエット中のPFCはどれくらい?
ここで気になるのが、
「結局、P・F・Cをどれくらい摂ればいいの?」
ということだと思います。
結論から言うと、全員に同じ割合が当てはまるわけではありません。
体重、活動量、トレーニング頻度、目標、現在の食事内容などによって、適した量は変わります。
そのため、
「Pは○%、Fは○%、Cは○%にすれば必ず痩せる」
と考えるのではなく、次のような順番で考えると分かりやすくなります。
① まずは、たんぱく質を確保する
ダイエット中は、まずたんぱく質の摂取量を意識してみましょう。
体重や運動量などを基準に、必要量の目安を設定します。
例えば、同じ体重でも、「ほとんど運動をしない人」と「週に数回筋トレをしている人」では、必要な栄養量は同じではありません。
そのため、体重だけで一律に決めるのではなく、運動量や目的も含めて考えることが大切です。
② 次に、脂質を調整する
たんぱく質を確保したら、次に脂質の量を調整します。
脂質は必要な栄養素ですが、少量でもカロリーが高くなりやすいのが特徴です。
「揚げ物を毎日食べる」
「料理に使う油が多い」
「ドレッシングをたっぷりかける」
など、知らないうちに脂質が増えていないか確認してみましょう。
③ 残りを炭水化物にする
たんぱく質と脂質の量をある程度決めたら、残りのカロリーを炭水化物に振り分けていきます。
ここで大切なのは、
「炭水化物を抜く」のではなく、「自分に必要なカロリーの中で調整する」
という考え方です。
ご飯やパン、麺などを完全に禁止する必要はありません。
自分の生活や運動量に合わせて、食べる量を調整していきましょう。
実際の食事はどう組み立てればいい?
ここまで読むと、
「なんだか難しそう……」
と感じる方もいるかもしれません。
しかし、毎食すべての栄養素を完璧に計算する必要はありません。
例えば、
朝食
ご飯+卵+納豆+味噌汁
昼食
ご飯+鶏肉や魚+野菜
夕食
ご飯+肉や魚+野菜+汁物
間食
プロテイン+ヨーグルト+果物
といったように、
「主食+主菜+副菜」
を基本に考えるだけでも、食事のバランスを整えやすくなります。
もちろん、これはあくまで一例です。
自炊が難しい方であれば、コンビニや外食を利用しながら調整しても問題ありません。
大切なのは、
「自分の生活の中で続けられる方法を見つけること」
です。
ダイエット中に見落としやすいポイント
飲み物
ジュースや清涼飲料水、砂糖入りのコーヒー、アルコールなどは、食事として意識しにくい一方で、摂取カロリーが増える原因になることがあります。
普段何を飲んでいるのか、一度確認してみましょう。
調味料や油
「鶏胸肉と野菜を食べているから大丈夫」と思っていても、調理油やドレッシングなどによってカロリーが大きく変わることがあります。
食材だけでなく、調理方法や味付けにも目を向けることがポイントです。
間食
お菓子を「少しだけ」と思っていても、毎日積み重なると摂取カロリーは大きくなります。
間食を完全に禁止するのではなく、食べる量や頻度を調整してみましょう。
「夜に食べると太る」「糖質は抜くべき」は本当?
ダイエットをしていると、
「夜に食べると太る」
「夜は炭水化物を抜く」
「糖質制限をすれば痩せる」
といった情報を目にすることがあります。
しかし、特定の食品や食べる時間だけを見て、
「これを食べたら太る」
と考えるのは少し単純すぎます。
大切なのは、1日の食事、さらに言えば数日〜1週間単位で見たときの摂取カロリーや栄養バランスです。
例えば、夜にご飯を食べたとしても、1日の摂取カロリーや全体の食事量が適切であれば、それだけでダイエットが失敗するわけではありません。
また、糖質を完全に抜くことが、すべての人に必要なわけでもありません。
大切なのは、
「○○を食べない」ではなく、「自分の食事全体をどう整えるか」
という視点です。
ダイエットで一番大切なのは「続けられること」
ここまで、
「カロリー収支」
「PFCバランス」
について説明してきました。
しかし、もう一つ大切にしてほしいことがあります。
それは、
「その食事を続けられるか」
ということです。
どれだけ計算上は完璧な食事でも、1週間しか続かなければ、長期的な身体の変化にはつながりにくいでしょう。
仕事が忙しい日もあります。
外食する日もあります。
友人との食事や飲み会もあります。
毎日100点の食事を目指す必要はありません。
・毎食たんぱく質を意識する
・甘い飲み物を減らす
・間食の量を少し調整する
・外食ではできる範囲で選択を変える
・食べ過ぎた翌日に極端な食事制限をしない
など、小さな行動から始めてみるのも一つの方法です。
完璧な食事を短期間だけ続けるより、無理のない食事を長く続ける。
ダイエットでは、この視点を大切にしてみてください。
まとめ|ダイエット中の食事は「優先順位」が大切
ダイエット中の食事について、たくさんの情報があります。
しかし、最初からすべてを完璧にしようとする必要はありません。
まずは、
① カロリー収支
消費カロリーと摂取カロリーのバランスを整える。
↓
② PFCバランス
たんぱく質・脂質・炭水化物を、自分の目的や生活に合わせて調整する。
↓
③ 続けられる方法を見つける
無理なく継続できる食事にする。
この順番で考えてみましょう。
ダイエットは、「何を食べてはいけないか」を探すことではありません。
自分の身体と生活に合わせて、無理なく続けられる食事を見つけていくこと。
そのためにも、まずはカロリー収支とPFCという基本を理解するところから始めてみてください。
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